推し本語りでご紹介をいただいた本です。

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いちかわのほほん古本市推し本語り

次の本は5月27日に市川市中央図書館にて開催された「いちかわのほほん古本市」のスピンアウト企画である「推し本語り」で参加者の方からご紹介をいただいた本です。

『俺たちの戦いはこれからだ!』
武藤村石 スクウェア・エニックス

『その本は』
又吉直樹・ヨシタケシンスケ ポプラ社

『誰も死なないミステリーを君に』
井上悠宇 ハヤカワ文庫 JA

『ソードアート・オンライン』
川原礫 電撃文庫

『新装版 宮沢賢治詩集』
吉田文憲 編 角川春樹事務所

『ファン・ゴッホの手紙』
二見史郎 編訳/圀府寺司 訳 みすず書房

『ヤマザキマリのリスボン日記』
ヤマザキマリ 朝日新聞出版

『パスタぎらい』
ヤマザキマリ

浅田次郎

松本清張

百田尚樹

庄野潤三

『火星の人』
アンディ・ウィアー/小野田和子 訳 原題:The Martian

『日に流れて橋に行く』
日高ショーコ 集英社 愛蔵版コミックス

『どんぐりノート』
いわさゆうこ・大滝玲子 作 文化出版局

『INTEGRITY インテグリティ』
岸田雅裕 東洋経済新報社

『私はネコが嫌いだ。』
よこただいすけ さく・え つちや書店

『世界でいちばん透きとおった物語』
杉井光 新潮文庫 nex

『りさ子のガチ恋 俳優沼』
松澤くれは

『小説 仮面ライダーゴースト~未来への記憶~』
福田卓郎

『可愛くしてください!』
Power Design Inc. ソシム株式会社

『金の国 水の国』
岩本ナオ 小学館 フラワーコミックスα

『爛漫ドレスコードレス』
佐悠 フューチャーコミックス

『学校の怪談大事典』
日本民話の会 学校の怪談編集委員会 ポプラ社

『うたが みえる きこえるよ』
エリック・カール 作 偕成社

『少年と犬』
馳星周 文藝春秋

『ウォーリアーズ』
エリン・ハンター 作/高林由香子 訳 小峰書店

『霧島くんは普通じゃない』
麻井深雪 作/那流 絵 集英社みらい文庫

『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』
済東鉄腸 左右社

『蓼食う虫』
谷崎潤一郎

『高級食パンガイド Vol.2』
純情キャリコ

『東京暮らしの逆襲』
まついなつき 角川文庫

明晰夢の本(タイトル不明)

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自慢ではないですが、この中で読んだことがある本は百田尚樹さんと谷崎潤一郎さん、松本清張さんくらいです。

子供の頃から本は友だちでした。

というのも、そもそもお金を持っていないし、今みたいに多くのコンテンツもないので本が一番コスパが良かったんですね。

中学生の頃は一日平均三冊くらい読んでいました。

買うのはいつも本八幡シャポーにあるくまざわ書店でした。

その読書癖は社会に出るまで続き、実家の整理をしたときにはあまりの本の多さに嫌になりました。

しばらくすると電子書籍というものが出たので、これで本を増やさずに済むと喜び勇んで買いました。たしかに便利です。Kindle一つで何十冊も入るし、出張や移動の多い仕事なので軽くて持ち運びも便利、加えてコントラストが調整できるので読みやすい。

しかし、ある日突然嫌になりました。

本をこれ以上増やさないと心に決めたものの、よく読む本には、好きなシークエンスがあり、パラパラッとそこだけを立ち読むことがあります。紙の本は手に馴染んでいるので、よく読むページはさっと開きます。つまりランダムアクセスがし易いのです。

そこに加えてKindleだと子どもに親の本棚を見せられない、と、気が付きました。

自分が子どもの頃は本に飢えて親の本棚に手を出し、そこで手にした一冊が新しい知識を与えてくれて、その分野へ進む扉に感じました。

辞書も然り、手に馴染んだ辞書は愛おしく大切です。検索の速さでは電子辞書に敵いませんが、目的の言葉にたどり着く過程で思わず読んでしまう他の言葉との出会い。まさに一期一会です。

今回初の試みだった「推し本語り」、最初はもっとハードコアな「ビブリオバトル」にしようとしていましたが、「のほほん」と掲げている以上は、もう少しハードルを下げたほうがいいのかしらと、そんな気持ちで実行委員の一人が名付けました。

一箱古本市も、そもそもの発祥とは意が異なるかもしれませんが、「自分の本のセレクトショップ」という視点で見ると、iTunesでいうところの「自分のプレイリスト」を人に見せるというような、そういうこともあるんじゃないのかなと思っています。

人との出会いはもとより有限で、それどころかごく限られていて、出会いそのものが大切だと思います。そういう無意識の水脈の率直な追求みたいなことを本を軸になんかできないかなと思って実現したのが「いちかわのほほん古本市」です。

本との出会いは人との出会いでもあります。ただの新しもの好きであっても構わない、軽はずみな先走りでなにが悪い。ひょいと手に取った本との出会いとともに、まだ知られざる地平を目指す恍惚と若干の不安こそ、本好きに許された特権でなくてなんであろうか、と。

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